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積立年金プランとは

私たちに寄せられる声の中で、特に多い海外投資商品が『積立年金プラン』と呼ばれる商品のトラブルです。
主に英国大手保険各社がオフショア地域に設立した子会社が運営管理しているこの商品は、月々比較的小額でオフショア投資を実行できることもあり、毎年数千件の日本人投資家による新規契約があると言われています。最低でも契約期間が10年の商品であるため、多くの方がご自身の将来の年金の為に、またはお子さんへの学資保険代わりにと、目的を定めて積立てをされているようです。
公的年金への依存度の低いイギリスでは、18歳以上の約70%が、退職後の年金、教育資金、不動産購入資金等をターゲットとして、このようなプランにより長期的な運用を行っていると言われています。英国で一般的な投資商品であるということは、商品性が優れていると広く認知されていると理解して差し支えないと思いますが、内容を理解せずに契約するとせっかくの投資が思わぬ落とし穴となってしまいます。

なぜこの商品について、私たちにお問い合わせをいただいているのでしょうか?
ここで『積立年金プラン』について、もう一度整理しておきましょう。

積立年金プランとは?

一定金額を定期的(支払頻度は、月次、四半期、半期、年次から選択可能)に長期間に亘ってファンドに投資をしていく投資商品です。一定金額で長期にわたり買い増していく方法は、公的年金や、金の現物を購入する方法としてよく知られています。また近年、国内のネット証券会社では、1,000円から積立てられる商品もあり、若い世代や、投資経験の浅い方でも始めやすい投資商品として人気を博しています。

なぜ始めやすいのか?『最低投資額』について

投資を開始するには、各商品に設定されている『最低投資額』以上の金額で投資する必要があります。通常、個人投資家が投資可能なオフショアファンドへの最低投資額は10,000米ドルから50,000米ドル、高額なものでは100,000米ドル相当額。かなりまとまった金額でないと投資することはできません。これと比較して積立型の運用プランは、少額(数万円)からの投資が可能ですので、オフショアファンドへの投資初心者の方でも、気軽にオフショア投資を始めることができます。

図1

*ユニットとはファンドの販売最小単位です。

(1)毎月1,200円ずつ6回買付け
(1) 株価 購入株数
1月 \100 12
2月 \60 20
3月 \40 30
4月 \30 40
5月 \20 60
6月 \50 24
合計株数 186
資産総額(6月時点) \9,300
(2)一括投資:7,200円
(2) 株価 購入株数
1月 \100 72
2月 \60 0
3月 \40 0
4月 \30 0
5月 \20 0
6月 \50 0
合計株数 72
資産総額(6月時点) \3,600

図2

積立年金プランの最大のポイント?『ドルコスト平均法』

『ドルコスト平均法』とは、定期的に一定の金額で継続して投資(ユニット*を購入)することにより、ユニットプライスが高い時には購入できるユニットは少なく、ユニットプライスが低い時には購入できるユニットが多くなるので、買付の平均コストが安定することを指します。積立年金プランの最大のポイントは、このドルコスト平均法を利用した、時間リスクの分散効果であると言えるでしょう。
このドルコスト平均法、誰もが悩む投資のタイミング「時間的リスク」の分散に非常に効果的ということはよく知られておりますが(図1)、上記 図2のように、投資を開始した当初の価格まで戻らなくてもリターンを得られる可能性が高くなるという事は、あまり知られていないようです。
図2
は、ある個別銘柄の2000年8月31日から2005年8月31日までの価格の動きを表したグラフです。緑色は一括でユニットを購入した場合。ピンク色は毎月一定額でユニットを購入した場合の運用成績です。一括投資のケースは大きくマイナス(-22%)になっていますが、月掛けのケースはプラス(+26%)になります。

好景気時には購入した株価が上がる事は当たり前ですが、中長期の運用期間中には景気が良かったり悪かったりします。そんな「景気の波」に一喜一憂せずに、景気後退(不景気)の局面においてもリターンを得られる。そして尚且つ少額から始められる定期定額積立ての投資手法は、これから投資を始められる方にとっても、非常に有効な投資手法かもしれませんし、契約した方々もこのような説明を聞いて投資を開始されたのではないでしょうか。

積立年金プランのリスクとは?

しかし、いくら効果的な投資手法とはいえ、価格変動リスクや、為替変動リスク、運用会社の倒産など、海外投資全般に対して生じるリスクは投資家として当然事前に理解しておく必要があります。
また、積立年金プランの場合、それ以上に注意しなければならないことは、プランを継続するにあたり控除される手数料(コスト)と、この商品の仕組みです。このプランは長期間に亘り投資を続けますので、継続して支払うことができない無理な積立金額を設定したり、保険の「前納払い」や「一時払い」のように預金を短期間でこのプランに入れ、途中で積立を止めてしまうという方法を予め考えている方は要注意。

実は、私たちにトラブルとしてご相談をいただくのも、こういった「手数料」や「商品の仕組み」に関する内容なのです。

例えば、あるお客様は・・・
預金のほとんどを投資開始から一定期間以内に払いきってしまう金額で積立金額の設定を勧められ、月の積立金額は3,000ドルに設定されていました。預金残高が少なくなる頃には、積立金額を最低投資額の250ドルまで減額して継続すれば良いとアドバイスされていたそうです。ところが、いざ減額しようと思ったら、契約していたプランの最低投資額は、なんと月額1,500ドルで、最低でもこの金額を維持する必要があると案内されたそうです。契約当初に聞いていた話と大幅にズレがあり、状況を把握したいとのことで、お問い合わせをいただきました。
お客様より資料をお送りいただき内容を整理させていただいたところ、積立年金プランにもいくつかタイプがあり、ご契約のプランは上位プランのため、1,500ドル以下には積立金額を下げられないことがわかりました。そもそも上位プランを契約したつもりもなく、250ドルに減額しようと予定していたところが、1,500ドルを維持しなければならない。予定が大幅に狂い、大変お困りのご様子で解約をご希望でした。お客様に代わり海外の管理会社に解約手数料を確認したところ、今まで払い込んだ金額のほとんどが戻らないとのこと。なんとか継続したいと考え直されたため、このケースでは、資産状況をご相談いただいて今後のお支払いの対策を立案するファイナンシャルプランナーをご紹介。まずは積立金の支払いを一時停止し、運用実績をモニタリングしながら、後日積立を再開することを選択なさいました。

積立を停止しても手数料は満期まで控除され続けますし、途中でプランを解約する場合は、契約満期までの残存年数が多いほど、多額な中途解約手数料を支払わなければなりません。

この商品に投資するにあたり、大切なポイントは以下の2点ではないでしょうか。

  1. 最後まで無理せず(減額することなく)続けられるプラン設定
    各自の投資目的により異なりますが、目標金額(ファイナンシャル・ゴール)の設定から、目標年数、目標リターン、現在の収入にあった積立金額などの設定を行うことを指します。プランの特徴(コストや仕組み)も十分に理解したうえで設定する必要があります。
  2. 長期的なポートフォリオ管理
    目標リターン、許容できるリスクを踏まえ、個別投資対象を選定、ポートフォリオを組成するのは重要な作業です。ポートフォリオはご自身で選択していただくことも可能ですが、長期展望も視野に入れ、IFAや投資助言代理業者と契約したうえで定期的にモニタリングすることを検討いただくこともご案内しています。

支払いの継続ができなくなった、商品内容がわからず不安になったからと解約してしまう前に、上記のポイントや、手数料(コスト)プランの仕組みについて整理してみませんか?また、これから積立年金プランを開始したいとお考えの方、ご依頼をいただければポートフォリオ管理を行うIFA、助言代理業者をご案内いたします。
まずは「お問い合わせ」からお気軽にお問い合わせ下さい。