自分年金

今がチャンス 大きな「自分年金」を作る3ステップ

STEP2:「目標達成に向けて複利運用で細く長く積み立てる」

複利運用のチカラ

次に「運用」です。
「運用」と聞くといきなり身構えてしまう方も多いと思いますが、銀行預金も条件付き元本保障型のれっきとした運用商品なんです。銀行は預金と言うカタチで皆さまからお金を借りて、国債や株式などを中心に運用したり、企業や個人に貸しだします。その貸し出し金利がつまり運用利回りにあたり、現在0.02%ということになります。

「複利運用」という言葉をご存知でしょうか。
複利運用とは、利息を受け取らずに再投資にまわす運用方法です。つまり「元本+利息」が次の元本になります。利息が発生するたびに元本が大きくなっていきますので、運用利回りが高いほど、また運用の期間が長いほど、複利の効果は高くなります。
例をあげて効果を確認しましょう。

問題

毎月一定額を積立てるとします。
以下の様に積立て、複利運用した場合どの様な結果になるでしょうか。

  1. 毎月10万円を10年間銀行預金で貯める
  2. 同じく毎月10万円を10年間、4%で運用する
  3. 毎月5万円を20年間、同じく4%で運用する
答え
  1. 12,013,208円 利息(運用益)約13,000円
  2. 14,983,622円 利息(運用益)約300万円
  3. 18,581,521円 利息(運用益)約650万円

今の預金利率では、毎月10万円定期積立てをしても、10年後には13,000円しか利息は付きませんが、世界の成長に合わせた運用ができれば、トータルでは同じ拠出金額でも、その結果は大きいものになります。またお解りの通り、少額でも期間を長く積立てた方が、より大きな運用益を受け取る事ができる事も確認できるかと思います。

しかもこの場合運用益が大きくなればなるほど、その差も大きくなります。
極端な例ですが、運用利回りが25%で比べた場合、元金は同額でもかたや10万円を10年積み立てた場合は約4倍、しかし5万円を20年積み立てた場合は理論上約21倍以上にもなります。

運用利率 10万円を10年運用 5万円を20年運用
0% 12,000,000 12,000,000
5% 15,848,145 20,831,551
10% 21,037,400 37,801,500
15% 28,019,131 70,686,072
20% 37,380,502 134,415,360
25% 49,879,354 257,208,521

運用利率グラフ

また先ほど「運用利回りが高いほど、また運用の期間が長いほど、複利の効果は高くなります」と言いましたが、複利運用は元本が雪だるま式に大きくなっていきますので、グラフの形は以下のグラフの様になります。

複利運用グラフ

0.1%のグラフはほぼ一直線なのに対し、4%で複利運用した場合のグラフは、年数が経ってゆくごとに加速度をつけて増えてゆきます。
これが複利運用のグラフの特徴です。

逆説的ではありますが、なるべく早く長く積み立てている事ができれば、リスクを取らなくても目標額には達成する事ができます。
リスクはできるだけ取らない事にこした事はありません。仕組みを作ってできるだけ早く始めることができれば、早く始めた分だけリスクを取らずに済みます。
つまり、資産形成で一番重要なポイントは「長く積み立てる」という事です。その証拠に4%のリスクを取って15年間運用しているケースよりも、25年間“ゼロ金利”に積み立てている方が、資産額は大きくなります。
大きな年金を受け取る為には、小さな努力と大きな時間が必要なのです。
資産形成にはなるべく長い時間を掛けることと、許容できる範囲の多少のリスクをとって運用をする事が、毎月の拠出金額をより小さくします。
あれこれ悩んで時間だけ過ぎてしまうと、気付いた時には目的達成の為に毎月の拠出金額も大きく、且つリスクを取らざるを得ない状況になります。

ノーベル財団

先般、IPS細胞の研究で京都大学の山中教授が受賞したノーベル賞。
ノーベル賞はダイナマイト発明者として知られるアルフレッド・ノーベル遺言に従って1901年から始まった世界的なのことです。毎年、物理学、化学、医学生理学、文学、平和、経済学の6分野で顕著な功績を残した人物に送られ、受賞者にはノーベル財団から賞金1億円が送られます。

ノーベル財団はアルフレッド・ノーベルの遺産を投資元本(シードマネー)として運用し、運営費や賞金を捻出しています。
1901年の財団設立当時の運用資産は3,158万スウェーデンクローネだった投資元本は、110年後の2011年には、なんと29億7300万クローネになりました。利益率は9,100%、約95倍増です。数字だけみるとスゴイ増え方ですが、年利で換算すると4.2%程になります。いかに複利運用の効果が大きいかがわかります。

余談ですが、、、
ノーベル財団は2012年6月11日の理事会で、過去10年間にわたって運用益が予想を下回ったこと等を理由として、2012年のノーベル賞受賞者に贈る賞金を2割少ない800万スウェーデン・クローナ(約8,900万円)とすることを決めました。
この「資産運用で減ってしまったから賞金も減らす」というアイデアは我々日本人には受け入れ難い話しだと思いますが、それは日本では企業年金など「確定給付型」に慣れ親しんでいるからに他なりません。
確定給付型年金とは、予め給付される金額は決められていて、運用で失敗しようがどうしようが、給付者(企業)が補填してでも約束の金額を受給者(従業員)に支払う年金で、日本では一般的な企業年金のカタチでした。
しかし、その労使間の“約束”が企業業績を圧迫する事もしばしばあり、現在では名立たる上場企業の多くも、拠出金額だけが約束され、受給額は運用により上下する「確定拠出型の年金」に切り替えはじめています。
これもグローバル化の一つと言えるのかも知れませんね。

大きな年金作りのステップ2は「目的を達成するために、複利運用で細く長く積み立てる」です。

しかも、積立て運用には、もう一つ大きな効果があります。ドルコスト平均法です。
『ドルコスト平均法』とは、定期的に一定の金額で継続して投資(ユニット*を購入)することにより、1ユニットあたりの価格が高い時には購入できるユニット数は少なく、1ユニットあたりの価格が低い時には、購入できるユニット数が多くなるので、買付の平均コストを抑えることができますます。つみたて投資の最大のポイントは、このドルコスト平均法を利用した、時間リスクの分散効果であると言えるでしょう。