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2018年07月03日

【会員専用 Weekly No.155】米国株にそろそろ危険信号か?

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  1. 米国株にそろそろ危険信号か?

  2. 7-9月の夏相場も米中貿易摩擦と企業業績の綱引きか

  3. 7-9月の夏相場も米中貿易摩擦と企業業績の綱引きか

 

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Weekly 7月2日

米国株にそろそろ危険信号か?

上半期が終わりNYダウは年初から−1.8%、S&P500 は+1.7%、ナスダック総合は+8.8%、米国株の主要3指数のうち、ナスダック総合は他の2つがピークアウトの兆しを見せている中でも、足元で上向き続けている。S&PとNYダウが1月の高値に戻れないのに、ナスダックは6月になって7回最高値を更新した。こうした高値の時期が大きくずれているときは要注意だ。

ロイターによると、規模50億ドル以上の大型M&Aは年初から6月15日までの金額が1兆2200億ドルと前年同期比で64%も増加し、件数は75件と過去最高となった。さらに重大なのは、M&A総額2兆3200億ドルの実に52.7%を大型M&Aが占めていることで、この期間としては今までで最も高い比率だ。年間ベースでもハイテクブーム真っ盛りだった1999年の49.5%を超える勢いがある。TMT(テクノロジー、メディア、通信)セクターだけ見ても構図は変わらない。年初来の大型M&Aの金額は4010億ドルで、M&A全体に対して3分の2近くとなっており、1999年の比率59.2%をしのごうとしている。

景気や株価サイクルの終盤に大型M&Aが急増するのは予想された事態だ。企業は以前のような成長ペースを維持できなくなっているため、経営陣は買収で成長を図り、株主を満足させ続けることを目指す。 以上がロイターのコラムの記事の要約。

もうひとつ気がかりなのはドル建て社債市場の不調だ。社債市場は株式に先行すると言われている。それが真実なら、株式市場は年内を通じて不安定な値動きが見込まれる。

米国の非金融企業の債務は絶対額と国内GDP比の両方で過去最大水準となっている。 既にFRBの金融引き締めで、とりわけ投資適格社債が圧力を受けている。投資適格社債指数の年初来の総リターンは−3.4%と、1996年以降で最悪の道をたどっている、とモルガン・スタンレーは指摘する。

社債市場の不調は景気と株式市場のサイクルという意味で心配な材料だ。今の米景気拡大は第2次世界大戦以降で2番目の長さにあり、米国株の強気相場はあと3カ月で過去最長に達する。景気サイクルが成熟化するとともに、株高はしばしば借り入れ増によって達成される。実際今の米景気拡大が10年目を迎えるのに従って、企業債務は利益を上回るペースで拡大しつつある。

つまり景気が悪化に転じる時期が近づくにつれて、企業の経営陣は事業の拡大や株価維持を自社株買いと買収でしか実現できないとの見方を強めることになる。 自社株買いと企業合併・買収(M&A)は総じて借り入れと手元資金で賄われる。それは株価を支える半面、企業の信用力は弱めてしまう。筆者はこの数年の米株高は景気拡大というより自社株買いとM&Aによるものと考えていた。いずれも借金をするためレバレッジ株高であり、本質的に日本や欧州の株高とは異質と考えていたため、要注意の時期に入ってきたのだろう。