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2018年04月16日

【会員専用 Weekly No.146】米国債利回りフラット化が意味するもの

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  1. 米国債利回りフラット化が意味するもの

  2. 日米首脳会談を乗り越えれば円安トレンドへ

  3. 105円でも動じない日本企業

 

 

 

 

Weekly 4月16日

米国債利回りフラット化が意味するもの

2月上旬、NYダウは1000ドル以上下げた日が2回あったが、中旬以降も大幅高、大幅安を何度も見せられた。このところ変動幅が非常に大きくなっている。もちろん、この間、米中貿易戦争、シリアへの攻撃示唆など大きな不安定要因があったためだが、印象としては、NYダウはリスクに対し脆弱さが目立つようになってきたとも捉えられる。

そうした政治的リスクが高まるなかで、見落としがちなのが米2年国債と10年国債の利回り差が07年以来に縮小していることだ。2月初旬に拡大していた利回り格差がここにきて再び縮小。短期債の利回りがさらに上昇すれば、逆イールドカーブのリスクにさらされるとアナリストは警戒を再び強めている。JPモルガン・チェースのストラテジストらは、長短利回りが全体的に逆転するのは「時間の問題」と指摘している。

米国の景気回復の長さや銀行収益、消費者行動、株価への意味合いを踏まえると、イールドカーブの形状(利回り差縮小、つまりフラット化)は単に債券だけの問題にとどまらない。ここ数十年に米国が経験したリセッション(景気後退)の大半では、先行して逆イールドが生じていた。他のアナリストも「イールドカーブの平たん化(フラット化)は大きな問題だ」と述べた上で、「市場は何かを伝えており、その一部は全体的なリスク回避が戻っているということだ」と語った。13日金曜日には10年債と30年債の利回り差も08年10月以来に縮小してきている。

米金融当局が既に示唆しているが、米FF金利(政策金利)誘導目標が2020年までに約3.38%に引き上げられば、これにより景気が減速する公算は大きい。過去30年間では平均して、景気後退に5四半期先行して逆イールド(長期債の利回りが短期債の利回りより低い状態をいう)が起きたという。

FOMC(米連邦公開市場委員会)3月、政策金利を1.5%から1.75%に引き上げた。この上限である1.75%は高金利通貨であるNZの政策金利と同じ水準でもある。FOMCメンバーの予想は、年内に全部で3回の利上げを示唆している。ここで長期債の利回りが上がらなければ次第に逆イールドに近づいており、将来の米景気後退を示唆するものになる可能性は否定できない。