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2017年12月09日

【会員専用 Weekly No.129】日経平均大幅安の背景は

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  1. 日経平均大幅安の背景は
  2. 資産価格は泡立っているのか
  3. 乱高下し始めたビッドコイン

 

Weekly 12月11日

日経平均大幅安の背景は

日経平均は先週水曜日まで3日続落。この日の大引けは445円安で今年最大の下げ幅となった。前日の米株安の流れを引き継ぎ、朝方からハイテク株や市況関連株などに売りが先行した。トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都として公式に認める方針と伝わると中東情勢に対する警戒感が浮上。後場にかけて先物主導で下げ幅が拡大し、一時500円超の下落となった。テクニカル上のサポートとみられた25日移動平均線(2万2513円61銭=6日終値)を割り込んだことで、短期筋の仕掛け的な先物売りも出て裁定解消売りを誘発したとみられている。しかし、すでに 翌木曜日と金曜日の2日間で水曜日の下げた分を埋めており、445円安はSQがらみの下げと見ている。

週末金曜日にSQ(先物・オプション清算)を控える第2週の水曜日はポジション調整が交錯し、「荒れる水曜日」で知られる。とくに、3ヵ月に一度のメジャーSQ(先物とオプション同時決済、3,6,9,12月)では、ポジションが大きくなり、波乱含みとなる。「トランプ大統領、エルサレムを首都認定、米大使館移設」のニュースが出て、「中東情勢懸念」が大きな材料になった(NHKが流したのが昼前の11時2分)。後場に波乱が加速したが、日経平均の下落率1.97%に対し、TOPIX1.43%、東証二部指数0.14%と差がつき、日経平均先物絡みの調整色が強かった。引け後発表の12月1日現在の裁定買い残が、前週比1611億円増の3兆386億円、3兆円超えは約2年ぶりの水準に膨らんでおり、先物の急落で解消売りを誘ったと思われる。

米大使館のエルサレム移転は、トランプ大統領の選挙公約だが、6月に先送りし、今回も見送り観測があっただけに、唐突な印象を与えた。元々、「エルサレム大使館法」の成立は1995年。当時の議会で、下院は374:37、上院は93:5の圧倒的多数で可決した。2010年には立派な領事館が作られている。ただ、歴代大統領は混乱を懸念し、拒否権発動で先送りしてきた。米国内の反発は限定的と思われるが、中東はもちろん、(今までの経緯から)欧州などでも反対ムードが広がっている。予測は困難だが、イスラエル寄りとされるサウジ、エジプト、ヨルダンなどの立場が微妙で、パレスチナなどで暴動が広がるリスクがある。

ただ、原油相場は急落した。6日のWTI相場は2.9%安の55.96ドル/バレル。中東懸念より、米EIAの週間統計で、ガソリン在庫の急増、米国内原油生産が過去最高を更新したことを嫌気し、投機筋の手仕舞い売りを招いたとされる。55〜60ドルゾーンの下限を破ってはいないが、インフレ圧力低下の思惑につながろう。ここでも、年末特有のポジション圧縮が先行したと考えられる。