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2017年11月14日

【会員専用 Weekly No.125】上げ過ぎ反動、サウジ情勢、または米減税?

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  1. 上げ過ぎ反動、サウジ情勢、または米減税?

  2. 米大統領選から1年

  3. アベノミクス各論は株高に反映されていない

 

Weekly 11月13日

上げ過ぎ反動、サウジ情勢、または米減税?

9日の世界の株式市場はやや奇異な動きを見せた。この日最初にスタートした東京市場は、日中値幅859円の記録的乱高下となった。不可解な朝高(460円超上げの2万3382円まで買われた)の後、午後1時半頃から急落、一時は390円安となったが急速に戻し、結局前日比45円、0.2%安で終わった。この日の取引で日経平均株価は25年ぶりに2万3000円台に乗せ、バブル経済さなかの1989年12月に付けた終値ベースの史上最高値(3万8915円87銭)からリーマン・ショック後の2009年3月に付けたバブル崩壊後最安値(7054円98銭)までの下げ分の「半値戻し」を達成したことになる。TOPIXも今月に入り、最高値2884.80とバブル後安値695.51の半値戻しである1790.15を通過。相場の格言にある「半値戻しは全値戻し」の期待感もある。

後場からの下げに対し特にキッカケとなるような材料は見当たらず、翌日の11月限日経平均先物ミニ・オプションの特別清算指数算出(SQ)に絡んだ取引と見られ、同時に上げ過ぎの反動という印象を与えた。ただ、一つ、時間帯から考えられることは、汚職取締りで混乱するサウジの換金売りだ。崩れた時間(日本時間午後1時半)は中東の朝7時半)、その後始まった欧州市場の下落率が大きくなっている点でサウジからの換金売りの思惑を誘う。日本株が直接の対象でなくとも、欧米での売りを想定し、外資系がヘッジ売りを行った可能性もある。同じ日のドイツ株1.49%安、仏株1.16%安、英株0.61%安など、軒並み日本株を上回る下落で、6bp上昇の0.38%となった独10年物国債利回り上昇のコメントには、「一部の実需筋が朝方売りを出した」と伝えている。

サウジの汚職調査は200人以上、資金総額11兆円規模、凍結銀行口座数は1700件を超えたと伝えられる。実情が分かり難く、サウジへの投資、これら資産家の投資・運用資金引き揚げの両面で影響が広がると懸念されている。欧州株の下落率は、英バーバリー10.0%、独シーメンス3.7%、デンマークの風力最大手べスタス19.1%など、小売、住宅、資源・エネルギーなどが中心、金融株は逆に上げている。どちらかといえば「アラブ好み」が売られ易いようだ。

欧州市場の後、NYダウは一時253ドル安から101ドル安まで戻したが、解説では、税制改革の先送り懸念と伝えられた。一部、有力共和党議員が減税先送りに言及しているようだ。米中首脳会談や中国との28兆円商談が、ほとんど話題になっていないのが奇異に映るが、連日の最高値更新相場に一服感があるようだ。北朝鮮の出方に不透明感があるが、米中首脳会談でのやり取りを見ていると、当面の軍事衝突リスクは遠退いた印象を受ける。また、米中通商摩擦の激化も避けられそうで、株式市場にとって緩やかな追い風になろう。